すぐに打てる!超カンタン囲碁入門

すぐに打てる!超カンタン囲碁入門 の詳細

中学の必修クラブで囲碁を覚え、入門書を少し読んだ記憶がある。それから、約四十年が経つけれど、よき好敵手に恵まれなかった事もあり、思ひ出したやうに何回か碁を指した位である。そんな私ではあるが、店頭で見つけた本書を手に取り、二日位かけて読んでみた。少し難しいかなあと思っては休み、もう一度と思ひ直しては読み進み、何とか最後まで行く事が出来た。読み通して思ふのは、本書はよく出来た本であるといふ事である。囲碁の基本ルールを三つにまとめ、最初に簡潔に示してくれてゐるのである。私は迂闊にも、二番目のルールである「着手禁止箇所」についてアバウトにしか理解してゐなかった事を発見し、恥ぢ入った次第である。そして、本書は石の取り方、石の生死等の基本を一つづつ丁寧に解説し、且つ、練習問題を用意してくれるのである。次のステップで「ツギ」「ヨセ」等の技術や九路盤での実戦例を、最後には十九路盤の実戦例を明快に説明してくれてゐるのである。たったの百五十五頁の中に基本から実戦棋譜まで詰め込んでくれて囲碁を打てるまでにしてくれるすぐれ本なのである。これだけでは、未だ未だ未熟で何度読み返す必要があるだらうけれど、先づは碁打ちになれるといふ素晴しい入門書なのである。